代表取締役
高橋 誠
これまでの歩み
弊社、光製薬は東京、三河島で祖父である高橋四郎が創業したガラス加工工場(こうば)から始まっております。
時代は日本と大陸との戦争がはじまった頃。創業者も陸軍に徴兵されましたが、そのガラス加工の腕を買われ、兵士としてではなく満州における防疫部隊で医療機器を製造する軍属職員として働いていました。帰国後、今となってはどういう経緯で知己となったかは分かりませんが、大分県知事や熊本県知事を歴任した官僚の本山文平氏の依頼で、軍属時代の経験を生かし自製のガラス容器に自前で輸液を充填し、都内の官公立医療機関に収めることになったのが1941年の事。
戦後となり物資不足。輸送能力の不足が問題となる中、関西に偏在していた大手製薬会社からの医薬品の供給が首都圏に届かなくなったことから、その輸液製剤の製造・供給能力を増やすよう行政からの支援を受け、現在の台東区今戸に会社を移転して創業したのが現在の光製薬となります。以来、関東では唯一の輸液製剤の専業メーカーとして社会に貢献し続けております。
私が光製薬に入社したのは29歳の時で、イギリスで経営学修士を取得後に帰国しての就職となります。医薬品業界、それも多くの規制と参入障壁、業習慣を持っている特殊な市場ですので、入社当時は学んできた知識と実務の差異に混乱することも多々あったのは事実です。